湯来温泉と湯の山温泉

湯来町には、湯来温泉と湯の山温泉という2つの温泉地があります。1955年に湯来温泉が、湯の山温泉も1962年に国民保養温泉地に指定され、広島市中心部から近い立地(車で50分程度)ということもあり、人気の温泉地として栄えてきました(現在全国には97箇所の指定温泉地があります)。また、1991年7月には両温泉の効能と自然環境が認められ、「湯来・湯の山温泉」として環境庁の国民保健温泉地に指定されています。

しかし、近年は旅館の廃業が進んでおり、温泉地の再生も一つの大きな課題となっています。

湯来温泉

“広島の奥座敷”といわれる湯来温泉は、渓谷沿いの閑静で豊富な自然に包まれた環境に立地しています。1500年前に、渓流のほとりで傷ついた白鷺が傷を癒しているところを村人が見て、源泉を発見したと伝えられています。全国でも屈指のラドン含有量を誇り、温泉の少ない広島県内で最大の温泉地として栄えていましたが(多いときには20軒近い温泉宿がありました)、今では湯来ロッジと河鹿荘のみとなっており、温泉街の再生に向けて動き出しています。

 

 

 

 

 

 

泉質 単純弱放射能泉
(無色透明無味無臭)
源泉 自然湧出
湧出量 測定不能 加水 無し
源泉温度 28.8℃ pH値 8.9
ラドン 20マッヘ 効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、胃腸病、切り傷、肩こり、冷え性、腰痛、美肌、打ち身、くじき、火傷、運動器障害、皮膚病、アトピー、リューマチ、婦人病、消化器疾患 など

 

湯の山温泉

湯来温泉から車で10分弱の湯の山温泉は、1200年前に発見されたと伝えられており、江戸時代には藩主浅野公の湯治場として栄えた由緒ある温泉地です。坂道と階段を上ったところにある「湯の山温泉館」には、源泉から引湯した名物の打たせ湯があり湯治的な利用がされており、この湯を求めて移住される人もいるほどです。また、約250年前の湯治場も現存しており、県の重要有形民俗文化財に指定されています。温泉プールなどがある「クアハウス湯の山」も人気です。

寛延元年(1748)には 湯治宿が37軒営業していたそうですが、現在では森井旅館一軒が営業しています。

 

 

 

 

泉質 単純弱放射能泉
(無色透明無味無臭)
源泉 自然湧出
湧出量 75リットル/分 加水 無し
源泉温度 23.5℃ pH値 9.1
ラドン 17マッヘ 効能 神経痛、筋肉痛、関節痛、胃腸病、切り傷、肩こり、冷え性、腰痛、美肌、打ち身、くじき、火傷、運動器障害、皮膚病、アトピー、リューマチ、婦人病、消化器疾患 など