湯来のホタル

ホタルの生息の有無は、成虫のバロメーターにもなっていますが、湯来を流れる水内川、打尾川、伏谷川の各周辺には、ホタルが幻想的に飛び交う姿が観賞できるスポットがいくつも点在。また、ホタルの種類が多いことも自慢の一つ。大きい順に「ゲンジボタル」「ヘイケボタル」「ヒメボタル」の3種、いわゆる「ホタルオールスターズ」が共存しているのは、全国的にもたいへん珍しいのです。

数年前、台風による洪水で川がたいへんな被害を受けた際、地元では「もうホタルは全滅したんじゃないだろうか」と心配。一時は、ほかの地域のホタルの幼虫を放流する策も検討されたようですが、坂本先生が「古来から由貴で生き続けてきたホタルたちの冷光、つまり血統を大切にすること。安易に他地域からの移入は厳禁!環境改善によって【ユキホタル】を復活させて欲しい」とアドバイス。その提言を従った結果、ホタルたちは今、元気な姿を見せてくれています。

 

Q. ホタルは何のために光るの?
A. それは恋の季節だからです。

ホタルの成虫の期間はわずか10日ほど。その間にパートナーを見つけ、産卵を行います。オスは日が暮れると飛び回り、いっせいに光の点滅をくり返します。一方メスは飛ばずに、草むらなどの中で不規則に光を出し、オスに居場所を知らせるのです。ホタルたちは光でささやきあSっているのですね。

Q. オスとメスの区別はできるの?
A. 発光部分を見ればわかります。

オスは、腹部の第5・6節の2つが発光し、めすは、第5節の1つだけが発光します。

Q. ホタルの飛翔はどこで見られるの?
A. 清流(川沿い)で見られます。

清流(川)沿いに棲息しています(自然繁殖)。きれいな水にしか住めないので、ホタルは豊かな自然環境を表すシンボルとされています。

Q. ホタルはどうやって光るの?
A. 発光細胞の化学反応によって光ります。

ホタルの腹部にある発光細胞の中では、ルシフェリンという物質と、ルシフェラーゼという酵素が作られます。この2つは混ざると化学反応を起こし、酸素と結びついて光を作るのです。ホタル以外の発光生物も、同じ仕組みで光っています。

Q. どんな時によく光るの?
A. 風のないくもりの夜がおススメ。

ホタルは、風がなく気温や湿度が高いくもりの夜によく光ります。日没後1時間ほど経過したころに、もっとも活動が盛んになるのです。また、空の青みがなくなる20時くらいが見ごろです

Q. ホタルにさわると手が臭くなるの?
A. 身を守るための匂いです。

ホタルは捕えられた時に、身体のわきから強い匂いをもつ乳白色の液を出します。この臭いと味は捕食者に対する防御効果をもつといわれています。

地元の人たちに迷惑をかけない。

まずは、人間同士のマナー。路上駐車で通行のジャマをしたり、大きな音を出すと近隣住民の方に迷惑がかかるので注意してくださいね。

ホタルをむやみに採らない。

ホタルは数が少ないから、みんなが少しでも採ってしまうのすくにいなくなります。そっとしておいてあげてね。

ゴミは必ず持ち帰る

ホタルはきれいな水辺にしか住めないので、ごみは大敵です。特にタバコは川に捨てないで、携帯灰皿に入れいて持ち帰ってくださいね。

車のライトはすぐに消してください。

ホタルは自分以外の光が嫌い。月明かりひとつあっても発光をやめてしまいます。クルマのハザードランプなど付けないでください。

草むらにはマムシがいるかも?

ホタルが住んでいる草むらには、マムシがいるかもしれません。ホタルに近づこうとして草むらに入るのは危険だからやめてね。