ミカンの種(ササユリがナビゲートします)
種が入っていました。
ポンカンなどでは多いのですが、
温州みかんでも、たまにあります。
5個も入っていましたよ。
ミカンの種を、
よく洗って、
まわりのヌメリを取ってから蒔くと、
1つの種から
何本も芽が出ます。
何本も芽が出るのは、
種の中に、
芽の基となる胚(はい)が、
何個もあるからです。
学問的には、
「多胚種子」といいます。
大きいのから小さいのまで
11個の胚が入っていました。
このうち、
小さいのは発芽しないでしょうから、
4本くらいの芽が出た可能性があります。
動物の双子の場合は、
1卵生とか2卵生との違いはありますが、
いずれも、受精卵から生まれます。
ミカンの場合は、
たくさんの胚のうち、
一つだけが
受精した胚で、
残りは
母の体細胞起源です。
ユズなど、
酸味の強いミカンの系統では、
受精した胚が大きく育つので、
交雑してできた新しい品種ができやすいのですが、
温州みかんでは、
受精した胚は大きく育たないので、
母親と同じ遺伝子をもった芽が、
たくさん出てきます。
遺伝子を調べるのは大変ですが、
発芽の実験は容易にできます。
種が入っていたら、
試してみてください。
ナビゲーターはササユリでした。