キンラン(ササユリがナビゲートします)
今年もキンランが咲きました。
明るい林の中で、
木漏れ日に照らされて
金色に輝いています。
昔は・・・、
里山にありふれた
地生ランでしたが。
今では絶滅危惧種です。
原因は、
人々の生活の変化。
明るい林がなくなってしまいました。
うちの周辺だけですが、
少しづつ手を入れて
明るくなった林に、
日陰で生き延びていた
キンランが復活したわけです。
日陰でも生き延びることができたのは
樹木から栄養を得ているからです。
ランは少なくとも生育の初期には
菌類から栄養を得ています。
多くのランは腐生菌と共生しますが、
キンランは一生を菌根菌と共生しています。
菌根菌はまた、コナラなどと共生しています。
こうして、キンランは、
菌根菌を介してコナラから栄養を受けて
生き延びてきたわけです。
この菌は、
外菌根菌の仲間と判明していますが、
詳細は、まだ研究中だそうです。
かわいいからとキンランだけを移植しても、
樹木から栄養をもらえなくて枯死します。
湯来では、まだ、
笹藪の下に
ひっそり生き延びている
キンランがあります。
明るい林の中をゆっくり歩くと、
思わぬ発見があります。
幸運に恵まれてキンランを見つけても、
心にとどめるだけにして下さいね。
どうしても
キンランが欲しいなら、
土地ごと購入して
草刈などの管理をしてください。
ナビゲーターはササユリでした。