雪模様(ササユリがナビゲートします)
急に寒くなりましたが、
まだ雪が降ったわけではありません。
雪模様というのは、
ダイモンジソウの雅名です。
花の形が
「大」という字に似ているので、
大文字草だそうです。
おなじ仲間のユキノシタが梅雨時に咲くのに対し、
ダイモンジソウは夏から秋の終わりにかけて咲きます。
そろそろ雪の季節に近づいたころ、
緑の葉の上に咲く白い花を
初雪に見立てて
「雪模様」と呼ぶのでしょう。
ところで、
どなたか「かとう蘭」をご存知の方はありませんか?
以下、法人理事の佐々木章さんから伺った話です。
旧広島浅野藩の絵師、岡岷山の自筆本
「都志見往来日記 」(1797)に
「道の邊り、くハとう蘭、雪もやう美しく花咲り」
という記述がある。
この年は7月に閏月があったので、
日付にある8月23日は、
新暦では10月中旬に相当する。
「かとう蘭が、雪模様のように美しく咲いている」
と読めるが、
「かとう蘭」がわからない。
ヤマゼリとも言われるが、
絵師である岷山が
「雪模様」と形容するだろうか。
これがダイモンジソウなら、
「(雅名のとおり)雪模様のように美しく咲いている」
と読めて、
文章が落ち着く。
また、
それなら「くハ」は「火」かも知れない。
「大」も「火」も、字は似ている。
というものです。
ブログ読者のみなさん。
どなたか「かとう蘭」をご存知ではありませんか?
ナビゲーターはササユリでした。